【保険業務BPR】現状業務の整理(例)
- 俊輔 藤﨑
- 1月26日
- 読了時間: 4分
保険業務BPRを実施するアプローチ・作業スケジュールを整理したら、まずはBPRのスコープとなった現状業務を理解しながら、整理していきます。以下に主な流れとポイントをまとめていきます。(※ 現状業務フローは考慮しないで、ゼロベースで新業務を検討するまさにBPRをする場合は、この限りではありません。)
⓪. BPRの目的/スコープの認識合わせ 実作業に入る前のプロジェクト開始時に、今回なぜBPRを実施するのか、BPRで何を実現したいのか(プロジェクトの背景・目的)を認識合わせします。提案時や契約締結時に確認すると思いますが、新たなメンバーが参画することもあるので、Kick-Offミーティング等でプロジェクトが目指す状態、検討スコープ、作業内容・成果物を具体的に明記して目線を合わせます。多くのケースで大まかな課題感や考えている方向性があると思うので、その辺を踏まえて検討ポイントも整理して確認しておくことも大事です。
①. 業務マニュアル確認事前に他プロジェクト事例や社内ナレッジやWeb上にある保険業界フレームワーク等を参考に大まかな業務プロセスと作業概要は理解しておきます。その上で、業務部門にあるマニュアルを取得して、現状業務を整理していきます。よくマニュアルが存在しなかったり、粒度が粗かったり、更新されてないケースがあるので、その際は過去のシステム開発時の要件定義書や設計書も取得します。それでもない場合は、知見者や業務担当者へのヒアリングを通じて、地道にまとめていきます。
②. フォーマット/記載粒度の目線合わせ
現状業務フローを成果物として定義している場合等、手戻り防止のために現状業務を整理する「フォーマット」を事前に決めておきます。構想策定フェーズでは、Excelでの詳細な作業を洗い出していくよりは、パワーポイントで何をしているのか外観をつかんでいくケースも多いですが、この辺は関係者で決めておきます。また、複数メンバーで作業を実施するため、記載ルールも整理しておきます。・記載要素(作業内容/アクター/インターフェース/作業時期/工数 等)・粒度(担当者または使用するツール(IF)が変わる単位 等)・重点的に整理する領域(仮説課題がある業務領域)ステークホルダーが多様かつ細かく整理する場合等では、BPMN等の標準的な規格を使用することも検討します。
③. 業務ヒアリング
業務マニュアルや業界フレームワーク等をもとに想定で現状業務を整理した上で、関係者に現状業務に関するヒアリングをしていきます。ヒアリングに向けては、現状業務に関する質問だけでなく、事前に想定している業務上の課題も確認できるヒアリング項目を整理しておきます。発散の段階であり、発言しやすい雰囲気を醸成するため、マネジメント層と担当者層を分けたり、参加者を絞ってヒアリングを行います。
④. 業務フロー作成 定義したフォーマット/記載粒度に沿って、ヒアリングで裏付けした現状業務を具体的にアウトプットしていきます。下記、損害保険サービス業務を例に補足します。まずは、業務全体のプロセスを整理します。

全体プロセスの中のサブプロセスについて、作業レベルで整理していきます。今回の例だと、レベル4までに分解して、作業手順を構造的に整理して業務フローとして作成していきます。
レベル0:「業務領域」(業務部門の単位、基幹業務のカテゴリ)
レベル1:「業務プロセス」(業務領域の中の流れ、受付 ⇒ 初動 ⇒ 損害調査 ⇒ 支払 等)
レベル2:「サブプロセス」(プロセスの中の中分類)
レベル3:「タスク」(プロセス内で発生するタスク)
レベル4:「アクティビティ」(実際の作業単位・手順)

⑤. 現行業務時間の概算(必要に応じて)
整理の仕方はいろいろあり、プロジェクトごとに保険会社側とも話し合いながら決めていきます。現状の業務量を概算したい場合は、下記のようにスプレッドシート方式でまとめていきます。各作業にかかる時間/1件あたりをヒアリング等で確認していき、件数をかけて業務量を算出する等の対応を行います。

⑥. 現行システム・ツールの整理
多くのケースでは、現状システムの見直しやITソリューション導入を見据えてプロジェクトを実行することもあり、必要に応じて現状業務で使用しているシステム・ツールも整理します。RPAやEUCを使用しているケースもあるので、名称・所管部署・機能概要・インプット・アウトプット等を明記して一覧化します。

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