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保険業務 UATシナリオの作り方 - ②保険金支払(医療保険) -

  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

目次

UATシナリオの考え方(保険金支払

 保険金支払のシナリオ分岐観点

保険金支払(医療保険)のシナリオ例

保険金支払(医療保険)のケース例

⑤ UAT推進でお困りの方へ


前回までは、UATシナリオの作成に向けた大きな考え方と新契約引受(ペット保険)のUATシナリオ例を紹介しました。 保険業務 UATシナリオの作り方 - ⓪大きな考え方 - 保険業務 UATシナリオの作り方 - ①新契約引受(ペット保険) -

今回は、業務領域と保険種目を少し変えて、生命保険会社が提供する医療保険における保険金支払い業務におけるUATシナリオとUATケースを例として作成していきたいと思います。


① UATシナリオの考え方(保険金支払)


では具体的に、医療保険における「保険金支払」のUATシナリオを考えていきたいと思います。契約者から医療保険の請求を受け付け、請求データ取込、支払査定、支払承認、支払、完了通知までの一連の業務を新システムで運用できるかをUATで検証するためのシナリオ・ケースをどのように作っていくかを整理します。


UATで確認する業務スコープ(保険金支払)
UATで確認する業務スコープ(保険金支払)

まず、新契約引受と同じように、UATの基本シナリオを整理すべく、シナリオを分岐させるポイントを考えていきます。繰り返しますが、シナリオの分岐点とは「後続の業務の作業内容・システムの処理内容・アウトプットが変わるポイント」と定義します。


例えば、”どのような請求事由か”で、支払査定の内容(確認事項・必要書類・判断ロジック 等)が異なります。入院での請求なら病名に加えて入退院証明書を確認して入院日数をもとに保険金額を算出しますが、診断一時金での請求なら診断書・病理検査報告書を確認して契約で定めた一定額(定額)で保険金額を算出する等、UATで検証する業務内容が枝分かれする主な起点を整理していきます。


② 保険金支払のシナリオ分岐観点


保険金支払のシナリオ分岐観点
保険金支払のシナリオ分岐観点

医療保険の保険金支払の基本シナリオの分岐観点を例として整理しました。 (各保険会社の業務内容やプロジェクトの種類によって異なるため、あくまで例となります。)


1. 請求方法 ①直接 紙請求 ②直接 Web請求 ③代理店請求 ④医療機関請求

2. 商品 ①総合医療型 ②三大疾病型 ③特定疾病 ④がん保険 ⑤女性医療保険 ⑥引受基準緩和型3. 請求事由 ①入院 ②通院 ③手術 ④診断一時金 ⑤先進医療 4. 査定結果

①支払可 ②支払不可

上記4つの分岐観点のパターンをもとに、基本シナリオを枝分かれして作成していきます。 例として、1.請求方法として①直販 紙申込で、2.商品①総合医療型で、3.請求事由①入院の請求を受け付けた場合で、4.査定結果で①支払可の業務フローを一つの基本シナリオとして整理します。基本的には、分岐観点のパターンを掛け算して基本シナリオを作成します。 1.請求方法(4パターン)×2.商品(6パターン)×3.補償プラン(5パターン)×4.査定結果(2パターン)だと合計240ケースになりますが、ここから実際に通らないシナリオを考慮します。例えば、商品④がん保険タイプは請求事由①入院保障がない場合はシナリオからは削除します。また、ほぼ同じような業務内容となるシナリオがある場合は統合したりして、業務部門リソースも勘案して数を調整していきます。


③ 保険金支払(医療保険)のシナリオ例


保険金支払(医療保険)の基本シナリオ例
保険金支払(医療保険)の基本シナリオ例
保険金支払(医療保険)の基本シナリオ例(ズームイン)
保険金支払(医療保険)の基本シナリオ例(ズームイン)

上記のような感じで、スプレッドシートに一つの基本シナリオを1行として整理していきます。これらの基本シナリオの中で、さらに細かに確認していきたい観点を整理していきます。シナリオで分岐させるほどではないが、業務としてあり得るパターンを一つ一つ打ち取っていくイメージです。例えば、下記のような確認観点があると考えます。


A 通報受付パターン

入電_通常/入電_速達・特別郵送/Web/個別依頼/再依頼 等

B 不備内容

契約者不備/査定不備/代理店不備/着金不能不備 等

C 支払不可事由

責任開始前/契約無効/告知義務違反/反社/時効/詐欺取消/請求取下/支払不可の傷病該当/既往症・先天性異常/自然災害 等

D 査定方法

通常査定/高度査定/社医査定/外部医務査定/再査定 等

E 支払方法

FB/第三者決済/小口現金 等

F 請求勧奨

他契約/他事由 等

G 給付金

入院給付金/通院給付金/手術給付金/先進医療給付金/疾病診断給付金/がん診断給付金/三大・重大疾病給付金 等


上記は確認観点のほんの一部で、UATとして(新システムで業務運用できるか)確認しておきたい点を業務担当者と一緒に検討し、業務フローやマニュアルで定められる作業がすべて網羅されるUATシナリオとして作成します。


④ 保険金支払(医療保険)のケース例


確認観点も含めて、UATシナリオを作成したら各シナリオごとにUATケースを作成していきます。前回の記事でも説明しましたが、UATケースは「シナリオを構成する個々の確認手順(具体的にどんな操作して何を確認するか)」を定義したものです。


作成したUATシナリオごとに、”システムにデータを入力する”、”入力内容を確認する”、”査定を実施する”、”査定結果を承認する”というような粒度でUATケースを定義していきます。概ねユーザーインターフェーズごと・業務担当者ごとくらいの粒度になると思います。UATの計画を立てる際には、UATケースごとに、テスト担当者・実施日・テスト結果(OK/NG)を管理して推進していきます。


保険金支払(医療保険)のUATケース例①
保険金支払(医療保険)のUATケース例①
保険金支払(医療保険)のUATケース例②
保険金支払(医療保険)のUATケース例②

上記は、医療保険の保険金支払の中の一つのUATシナリオのUATケース例です。

保険金支払の業務フロー(請求受付⇒請求登録⇒支払査定⇒決裁・承認 等)に沿って、シナリオで定めた業務パターンを検証できるように整理していきます。また、シナリオに含めた確認観点も消化できるようにケースを作成します。


一つのUATケースごとに打鍵内容と検証項目(OKとなる条件)を定義し、1ケースに対してテスト実施と結果が管理できるようなフォーマットとします。上記のUATケース表はシナリオの数だけ作成することになるので、作成工数も踏まえてどのくらい細かく定義するかも考慮して進めます。


⑤ UAT推進でお困りの方へ

以上、UATシナリオ・ケースの作成方法を解説しました。実際のUATの推進でお困りの方、まずは壁打ち相手等でご相談に乗りますので、お気軽にご連絡ください。



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