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損害保険のシステム

  • 執筆者の写真: 俊輔 藤﨑
    俊輔 藤﨑
  • 8月1日
  • 読了時間: 2分

損害保険業界における主要システム(個人保険システム視点)の全体像は以下のとおりです。


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損害保険業界では、代理店が複数の保険会社と委託契約を結び、顧客への商品の販売およびアフターフォローを実施するという販売モデル上、損保VANや共同ゲートウェイ等の業界共通システムを通じて、保険会社の個社システムにアクセスするという特徴があります。特に代理店のシステムから保険会社のシステムにアクセスする際には、保険会社ごとに都度ログインする等の負荷を削減するために、共同ゲートウェイを中心とする共通システムを通して接続することが多いです。


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損害保険会社は、保険業務の中核を担う非常に複雑な基幹システム(メインフレーム)を有しています。「契約管理」、「収納・精算」、「損害サービス」、「代理店管理」、「会計」等の主要な業務を支える役割を果たしています。例えば、「契約管理」では申込・異動・満期更新等の契約手続きに関する情報を一元管理し、保険料計算やデータの更新、帳票出力を行います。 「収納・精算」では、保険料の請求・収納・滞納管理等の業務を処理します。「損害サービス」では、事故受付から支払いまでの業務プロセスを処理する機能を提供し、迅速かつ正確な保険金支払いを実現します。また、自動車保険、火災保険、傷害保険等の商品ごとに複雑な契約条件や保険金支払いルールがあるため、高度で柔軟なシステム構成が求められます。


基幹システムの他には、主に営業店や損害サービス拠点等の業務部門で利用する情報系、主に代理店等の販売チャネルで利用するチャネル系のシステムがあります。(システムの分類はその他いろいろ)


近年では、基幹システムの老朽化により、モダナイゼーション(刷新)が進んでおり、クラウド移行、マイクロサービス化、API連携の導入が進んでいます。また、デジタル技術の活用により、顧客体験向上や業務効率化を図る動きも活発化しています。基幹システムは、保険会社の競争力を左右する重要なインフラといえます。


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