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損害保険料の保険会計上の流れ

  • 執筆者の写真: 俊輔 藤﨑
    俊輔 藤﨑
  • 5月16日
  • 読了時間: 2分

更新日:7月7日

損害保険料の保険会計上の流れ
損害保険料の保険会計上の流れ

領収した保険料について、将来の保険金の支払い等に充てる部分は準備金として積み立てます。すぐに支払責任が到来しない部分は資産として管理し、有価証券等で資産運用を行います。また、準備金で保険金支払いが不足しそうな場合は、再保険等の対策を検討します。


損害保険会社が保険料を領収した際の会計処理には、一般企業とは異なる仕組みが存在します。保険料収入は、契約期間全体にわたって提供される保障に対応するものであるため、会計上は「発生主義」に基づいて期間按分されます。具体的には、契約者から受け取った保険料は、まず「収入保険料」として収益計上されますが、その全額がすぐに利益となるわけではありません。

保険契約期間中の未経過分に相当する金額は「未経過保険料」として負債に計上され、将来の保険金支払い等に備えた準備金として取り崩されながら処理されます。このように、損害保険会社は収入と支出の時期にズレが生じるため、損害発生に備えた「責任準備金」として計上し、収益の平準化と財務の健全性を確保しています。


また、再保険によって一部リスクを外部に移転している場合には、再保険料の支払いや再保険回収金の見積りも加味した会計処理が求められます。これらの処理は、金融庁が定める保険業法および会計基準に準拠して行われ、契約者保護と経営の透明性を担保する重要な役割を果たしています。



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