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保険代理店のKPI考察 - 損保会社とは異なるKPI設計 -
1. 番外編のテーマと位置づけ 本編3回では、損害保険会社のKPI体系を「KGI(修正ROE・修正純利益)→ KPIツリー → 現場KPI」という階層構造で整理しました。今回の番外編では視点を代理店側に移します。損保会社と保険代理店は同じ損保ビジネスに関わりながら、管理する指標の軸が少し異なります。 主体 KGIの方向性 主な指標の軸 損保会社 修正ROE・修正純利益 損害率・事業費率・資本効率・健全性 保険代理店 持続的な価値向上 手数料収入・顧客基盤・募集品質・生産性 この違いを理解することが、損保ビジネス全体のKPI構造を理解する上で、結構重要なピースかと思います。代理店は「販売チャネル」であると同時に、独立した事業体でもあります。損保会社のKPI達成を支援しながら、自社の経営を健全に維持するという二重の役割を持つ存在です。この二重性こそが、代理店のKPI管理を損保会社のそれとは大きく異なるものにしています。 なお本記事は、代理店が自ら管理する指標(活動管理・案件管理・顧客管理)を中心に扱います。損保会社側が代理店単位で管理・評価する「代理
31 分前読了時間: 15分


損害保険会社のKPI考察 - ③現場で管理するKPI例と問題点 -
損害保険会社が現場で管理するKPI(例) 1. 前回の振り返りと今回のテーマ 前回(第2回)では、KGI(修正ROE・修正純利益)を起点としたKPIツリーの全体像を整理しました。保険引受ライン・資産運用ライン・資本効率ラインの3軸でL2〜L5を構造化し、各指標の意味と算式を解説しました。 今回は、そのL5からさらに下の階層、つまり営業支店・損害サービス拠点・UW部門・事業費管理部門が日々の業務の中で実際に管理している現場レベルの指標を具体的に取り上げます。 あわせて、シリーズを通じて整理してきた観点から、損保会社のKPI管理が現場で直面する本質的な問題――「KPI過多」の問題についても論じます。「指標を増やすこと」ではなく、「どのKPIを重点管理するかを決めること」こそがマネジメントの本質である、というのがこのシリーズを通じて伝えたい最も重要な論点です。 なお、本記事では損保会社が社内で管理する指標に限定しています。代理店自身が行う活動管理(案件の訪問・見積管理、SFA/CRMへの入力状況等)は代理店側のKPI管理の領域であるため、本稿の対象外と
24 時間前読了時間: 15分


損害保険会社のKPI考察 - ②KPIツリーで見る指標の全体像 -
1. 前回の振り返りと今回のテーマ 前回(第1回)では、損保会社のKPI体系がなぜ「利益」だけでは語れないのか、という点から出発し、経営管理の代表指標である修正ROEを軸にKGIの構造を整理しました。また、KPIが経営・部門・支店・現場という4つの階層に分かれて管理されていることも確認しました。 今回は、そのKGIをどのように下位のKPIへ分解していくか――いわゆる「KPIツリー」の全体像を整理します。L2からL5までの各階層で管理されている指標の意味と算式、そして上位指標との連鎖を解説します。 なお、本記事では会計上の厳密な利益計算ではなく、損保会社の収益構造を理解するための管理会計的な整理としてKPIツリーを示します。算式は概念的な簡略式として扱ってください。 2. なぜKPIを「ツリー」で整理するのか ― ツリーは「仮説」である ツリー構造の意義 KGIは単一の数値ですが、その数値は複数の要因によって構成されています。修正ROEを例に取れば、分子の「修正純利益」は保険引受利益と資産運用利益から成り立ち、保険引受利益はさらにコンバインドレシオ
1 日前読了時間: 12分


損害保険会社のKPI考察 - ①経営指標の全体像とKGI -
1. 損保会社では、どんなKPIを管理しているのか 「損害保険会社 KPI」と検索してみると、出てくる情報はほぼ限られています。 大半は、2017年に金融庁が金融機関に求めた「顧客本位の業務運営に関する原則」に関連するものです。その中でも「投資信託の共通KPI」や「外貨建て保険の共通KPI」といった指標が中心で、これらは主に銀行・証券会社・生命保険会社(またはそれらを扱う乗合代理店)を対象としたものです。 損保会社については、金融庁は一律の共通KPIを指定していません。その代わり、「自社のビジネスに合わせた自主的なKPIを設定し、開示しなさい」という方針を取っています。そのため、東京海上・三井住友海上・損保ジャパンなど各社が、自社の保険の特性に合わせて独自のKPIを定めています。 各社の「お客さま本位の業務運営方針」のページを開くと、以下のような損保ならではのKPIが公表されています。 事故対応(損害サービス)の顧客満足度・NPS(ネットプロモータースコア) 自動車保険・火災保険の契約継続率 満期日の○日前までに手続きを完了した「早期更改率」..
1 日前読了時間: 9分


契約者が法人となる生命保険
1. 「保険の契約者が会社」とはどういうことか 生命保険というと、個人が自分や家族のために加入するものというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし実際には、会社が契約者となって生命保険に加入するケースも数多くあります。 経営者向けの保険や役員向けの保険について耳にしたことがある方もいるかもしれません。今回は、契約者が法人となる生命保険について、その仕組み・目的・個人契約との違いを解説します。 2. 契約者が法人となる生命保険とは 法人契約の生命保険とは、会社が保険契約を結び、役員や従業員など特定の個人を被保険者とする生命保険です。基本的な契約関係は次のようになります。 契約者:法人 被保険者:役員または従業員 保険金受取人:法人または遺族 個人契約との大きな違いは、保険料を負担するのが会社であることです。また、保険金の受取人も契約目的によって異なります。事業保障を目的とする場合は法人が受け取り、福利厚生を目的とする場合は被保険者の遺族が受け取るケースもあります。 このように「契約者」「被保険者」「保険金受取人」が誰になるかによって、保
2 日前読了時間: 6分


投資性の強い生命保険
1. 「保険なのに、損をすることがある?」 生命保険というと「保険料を支払えば、将来決められた保険金や解約返戻金を受け取れるもの」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、生命保険の中には支払った保険料より受け取る金額が少なくなる可能性がある商品も存在します。その代表例が、変額保険や外貨建て保険などの「投資性の強い生命保険」です。 これらの商品は、万一に備える保険機能に加えて、資産運用の要素も持っています。そのため運用成果や為替相場の影響を受け、受取額が増えることもあれば減ることもあります。 今回は、通常の生命保険との違いを整理しながら、投資性の強い生命保険の仕組みとリスクを解説します。 2. 投資性の強い生命保険とは何か 通常の生命保険と投資性の強い生命保険の最大の違いは、保険会社が保険料をどのように運用するかにあります。 一般勘定と特別勘定 通常の生命保険では、契約者から預かった保険料は「一般勘定」で運用されます。一般勘定では保険会社が国債や社債などを中心に安定運用を行い、契約時に定められた予定利率をもとに保険金や解約返戻金が
5 日前読了時間: 7分
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クライアントに寄り添う
保険業界に特化したコンサルティングファーム
”かどるあ”は、英語のCuddle Up(寄り添う)からネーミングしました。
その名の通り、お客様と一緒に肩を並べて、保険業界の現場でプロジェクトをやりきるファームとして、活動しています。
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